産婦人科専門医が教える確実な避妊法
2021.02.17
一般的な避妊法といえば
コンドームですが
コンドームをつけても妊娠してしまう人は約14%います。
単純に計算すると7回に1回は妊娠してしまうかもしれないということ。
避妊の効果として最も高いのは、IUS(Intrauterine System)といって、黄体ホルモンを子宮の中で持続的に放出させる器具を留置させる方法です。
効果としては避妊失敗率が0.2%(1年間に妊娠する人が500人に1人)です。
これは実は、避妊手術をするより効果高いんです。
1度装着すれば最長5年の効果があります。
過多月経の治療にも使用されていて、月経量が減るというメリットもあります。場合によっては生理が起こらなくなる場合もあります。
気付かないうちに脱出したり、奥に入りすぎて子宮を貫いたり、感染を起こしたりするリスクがあります。
IUS装着後は正しい位置に装着されているかを確認するため定期的な診察が必要です。
低用量ピルも、正しく使用すれば高い避妊効果があります。
効果としては避妊失敗率が0.3%(1年間で妊娠する人が1000人に3人)です。IUSとほぼ同等です。但し、飲み忘れなどで正しく服用しないと避妊失敗率は9%まで上がります。
体重増加やニキビ増悪などを心配されている方も多いですが、ピルと体重増加には相関関係はないと示されていますし、ニキビに関してはむしろ治療として使用する事もあります。
将来的に妊娠しにくくなると思っている方もいるようですが、ピルはオンオフのはっきりした薬で、多くの方は3ヶ月以内に排卵は元に戻ります。
生理痛やPMSの治療にも使用されるため、生理に関連する不快な症状も改善します。
血栓症という重篤な副作用もありますが1万人に6〜9人と稀で、妊婦さんや産褥期の方と比較するとリスクは低いです(妊婦さんは出産時の出血に備え血がドロドロになっています)。
IUSやピルは女性が主体となってできる避妊法です。
避妊を効果的にしたいという場合に選択肢として知っていて欲しいです。