南理事長ブログMinami

膣のゆるみについて

2022.12.02

最近、腟のゆるみのカウンセリングが増えています。

 

なんか腟ゆるくなったなって思う事ありませんか?😱💧

例えば、

 

お風呂に入った後、腟からお湯が漏れてくる。

腟から空気が出てくる。

性交渉時におならのような変な音がする。

 

これらは全部、腟のゆるみからきているんです😮‼

 

顔がたるんで法令線ができたり、ブルドッグみたいになったりするのは皆知っているかと思うんですが、

腟もたるむんです。

 

腟のたるみはゆるみとして自覚されます😥

腟は膀胱・子宮・直腸といった骨盤内臓器とともに、様々な筋肉や膜によって互いに支えられています。

 

なので、関係ないようですが、尿失禁も腟のゆるみの症状であることがあります。

 

 

腟は腟の奥、腟の上2/3、腟の下1/3で異なる方向に引っ張られています。

 

腟の奥は子宮頸部とともに仙骨方向に

腟の上2/3は骨盤側壁方向に

腟の下1/3は恥骨方向に

 

牽引されています。

 

腟って実は色んな膜や筋肉によって複雑に支えられているんです。

 

 

ではなぜ腟がゆるむかを考えましょう。

 

もちろん経腟分娩による腟への影響は大きいです。

そりゃあ横幅10㎝ほどある頭が腟を通ってくるんですからそりゃそうですよね🙄‼

 

分娩によって、

  • 筋肉の過度な伸展・筋膜の断裂
  • 神経の損傷

が起こります。

 

筋肉の過度な伸展は可逆性のものであり約2ヶ月程度である程度回復しますが、完全に元に戻るわけではありません💦💦

また神経の損傷により骨盤底筋の機能を低下させます。

 

いずれも分娩回数を重ねるごとに機能低下はすすみます。

 

ただ、経腟分娩の経験がない方でも腟のゆるみを自覚される方はいらっしゃって、

女性ホルモンであるエストロゲン低下による筋肉の萎縮や、コラーゲンやエラスチンの低下による線維組織のゆるみなども腟のゆるみと関係していると考えられます。

 

また、腹圧をかける習慣がある方

例えば喘息で咳をよくする、便秘でよくいきむ、長時間の立ち仕事をする、重いものを持つことが良くある、肥満などという方は骨盤底筋に負担がかかりやすく、腟のゆるみがすすみやすい傾向にあります。

 

 

では、この腟のゆるみを改善するにはどうしたら良いのでしょうか🤔💭

 

 

症状が進行すると、腟脱といって腟が腟の外に脱出してしまうこともあります。

そこまで症状が進行すると、ペッサリーというリング状の器具を腟内に挿入し、腟が下垂してこないようにしたり、

手術をしたりすることがあります。これらは保険適応で治療が可能です。

 

 

では、ここまで症状が進まないように予防することはできるでしょうか?

 

聞いたことがある方も多いかと思いますが、骨盤底筋体操というのが予防に有効です。

 

 

腟をゆっくり引き締めてゆっくり緩めるというのを繰り返す運動です。

 

 

ものすごく原始的🤭笑

でもこの日々の努力で変わってくるんです✨

 

 

もちろん腹圧をかけないようにするのも大切。

便秘や喘息の治療、肥満の改善などできることからまずはじめていきましょう。

 

 

それでも行き詰ったら、機械になんとかしてもらいましょう。

機械的な刺激によって、コラーゲンやエラスチンにアプローチして膜を丈夫にするという方法です。

 

 

ただこれは、保険診療外なので、自費治療となります😖💦

 

 

機械を使用し腟を引き締める方法はいくつかありますが、大美会クリニック心斎橋本院では、CO2レーザーを使用しています。

モナリザタッチなどで有名な炭酸ガスを使用したレーザーです。

 

当院では、炭酸ガスレーザーをハンドピースを変えてホクロ治療などにも使用しているため、Jeisys Medical Japan株式会社のEdge Oneエッジワンという機械を使用しています。

 

 

腟のレーザー治療ではエルビウムヤグレーザーも有名ですが、エルビウムヤグレーザーは腟粘膜へのアプローチであり、また水への吸収度が高すぎるため、腟粘膜の水分に吸収されてしまい即時的な効果にとどまる可能性があります。

炭酸ガスレーザーは、腟の粘膜よりもさらに深い層にまで熱を伝えることが可能であり、コラーゲンの収縮だけでなく、コラーゲンを増生させて持続力を高めることができます。

 

照射により軽度の痛みを感じることがあるため、腟にスプレーなどで麻酔をして施術を行います。

 

棒のような専用のアプリケーターを腟に挿入し、腟壁全体にレーザーを照射していきます。太さとしては経腟超音波検査のプローベより少し太いくらいです。

 

 

 

麻酔の時間を除いた照射時間は約15分程度です😮💡

 

基本的には1か月毎に3回照射されることをおすすめしていますが、実際に施術させていただいている印象として、尿失禁には1回、腟からお湯が漏れるお湯漏れの症状には2回の施術で改善している印象です。腟の下垂が進んできている方は3回以上施術させて頂くこともあります。

 

パートナーから腟のゆるみを指摘された、という方には腟レーザーと併用し、

腟にヒアルロン酸を注入した方が満足度が高いです🥰

ヒアルロン酸の注入のみでも可能ですが、ヒアルロン酸はいずれ溶けるため、ご自身の膜を強化しておいた方がより長期間効果を持続できると考えるため、併用されることをおすすめしています🤩🌟

ヒアルロン酸を注入する量は年齢や症状、お悩みによって変わりますが、10~15cc程度注入させて頂くことが多いです。

腟へのヒアルン酸注入は針での注入になるため、腟レーザーよりも痛みを感じやすく、基本的には静脈麻酔を使用し施術させて頂いています。

 

 

腟の施術をされているクリニックは増えてきていますが、

当院のように婦人科を併設していて、産婦人科専門医が施術しているクリニックは案外少ないかと思います🏥🩺

 

 

長々と書いてしまいましたが、腟のゆるみはまず骨盤底筋体操です🏋️

 

それでも改善しない場合はクリニックに一度受診してみるのもひとつかもしれません。

 

カウンセリングのご予約やご料金のご確認はこちらから可能です

婦人科形成 | 医療法人 大美会(心斎橋・梅田・京都烏丸・神戸)【公式】 (osaka-bc.com)